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自分だけ幸せで罪悪感をもったときに参考になる向井千秋氏の言葉

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不幸な人の前で、幸せでいることが申し訳ないと思うことがある。

蛇足ながら、ここではわかりやすく幸・不幸という言葉を使っているが、幸・不幸の定義の問題は置いておく。

自分だけ幸せで申し訳ないという気持ち

たとえば自分の子は受験で合格したが、友人の子は不合格だったとか、念願かなってやっと妊娠したが、いっしょに不妊治療を受けて励ましあっていた友人からは、まただめだったという知らせが来たとか、自分は仕事で昇格したし、すべてが順風満帆な一方で、友人はリストラに逢って奈落の底に突き落とされている・・・等々。

こんなとき、いいことが起きて嬉しい自分の気持ちはさておき、よくないことが起きた相手を一生懸命なぐさめながら、心のどこかで自分だけうまくいってごめんねという感情が生まれ、複雑な心境になる。

そんなとき、元宇宙飛行士の向井千秋氏の言葉がヒントをくれるように思う。

向井千秋氏は言った

宇宙分野の執筆をしているフリーライターの林公代氏は、米国同時多発テロの頃、宇宙の仕事が日常と乖離している気がして辞めようかと迷ったそうだ。

そうでなくても宇宙に関するプロジェクトには莫大な経費がかかるので、巷には宇宙予算を福祉に回すべきなどという意見が常にある。

葛藤を抱えた林氏に向かって、向井千秋氏はこう語ったという。

私だって毎日悩んでるよ。戦争はあるし、ご飯が食べられない人もいる。その中で宇宙開発はどういう意味があるのって。でも医者だったとき、自分と同い年の患者さんが亡くなって、世の中ってなんて不公平なんだろうとすごく悩んでね。自分が出した結論は、自分が幸運なことに元気で動けるのなら、一生懸命に有意義な人生を送らないといけないってこと。やりたくてできなかった人の分も、精一杯おかれた立場でやるべきことをやること。

向井千秋(2010年5月ナショナルジオグラフィックマガジンより)

宇宙の仕事を辞めようかとまで思った林氏は、この言葉を聞いて救われる思いがしたのではないだろうか。

好奇心を最大のモチベーションに、超難関の試験を突破して宇宙飛行士までになった向井氏ならではのポジティブな発想だとも言えるかもしれないが、わたしには参考になった。

向井千秋氏を見た

2018年10月、ストックホルムで開かれたセミナーに向井氏が招待されて来訪したとき、向井氏を間近で拝見する機会があった。当時66歳の向井氏は、イメージどおりにエネルギッシュで輝く女性だった。

会場に来ていた日本人ハーフの高校生に、将来、宇宙飛行士になりたいので何かアドバイスをくださいと言われ、向井氏は、どんなことでもいいから極めておけば、それは宇宙飛行士として必ず役に立つと答えていた。(講演も質疑応答も英語。)

おまけ:宇宙飛行士への道(過去の合格者と合格率)

平成7年(1995年)8月付の「宇宙飛行士候補者募集要項」(宇宙開発事業団)の表紙である。四半世紀前の貴重な資料を知人が保管していた。

これまでに5回の宇宙飛行士選抜試験が実施されている。

第1回試験:応募者533名、合格者は毛利衛氏、向井千秋氏、土井隆雄氏の3人で、倍率は約177倍。

第2回試験:応募者372名、合格者は若田光一氏1人で、倍率は372倍。

第3回試験:応募者572名、合格者は野口聡一氏1人で、倍率は572倍。

第4回試験:応募者864名、合格者は古川聡氏、星出彰彦氏、山崎直子氏の3人で、倍率は288倍。

第5回試験(2008年):応募者963名、合格者は油井亀美也氏、大西卓哉氏、金井宣茂氏の3人で、倍率は321倍。

次回の実施時期は未定。

第5回試験を受けた人のブログを見つけたので、興味のある方は参考までに。

「宇宙飛行士試験に落ちた話【実話】」黒坂宗久(黒坂図書館 館長)

※このコラムを書くにあたって、以下を参考にした。

1:ナショナルジオグラフィックマガジン2010年5月14日付の記事

2:キャリアガーデン(宇宙飛行士選抜試験の内容も記載)

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