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ガチガチ頭の説得方法:アニメ「宇宙兄弟」が教えてくれたこと(2)

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このコラムは、前のコラムからの続きです。

合理的・論理的に答えられないこと

なぜ、人間は宇宙を目指すのか。

アニメ「宇宙兄弟」では、元宇宙飛行士の野口聡一氏が、一次元的、二次元的な視野よりも三次元的視野を持つことで世界が広がることの意義を、アリのたとえで説明した。(内容は、前ページ参照。

しかし、人を乗せたロケットを宇宙に送ることは、人の乗っていないロケットを送るよりも何倍ものお金がかかる。野口氏のこのたとえだけで宇宙開発反対論者を納得させるのは難しい。

アニメ内で出てきた「わたしたちの税金を、宇宙開発に使うのはどうかと思うんです。」とまくしたてていたテレビ番組のコメンテーターが、「なるほど、三次元的視野ですね!」とあっさり言うなどとは思えない。

主人公も、この”二次元アリの世界にずっととどまっている、がんこそうなコメンテーター”を説得しようとすることは無駄であると思う。
二次元アリの世界については、前ページ参照。)

「ガチガチの二次元頭の人に、三次元の魅力は言葉じゃなかなか伝わらない。」からだ。

「じゃあ、どうすりゃあいいかっていうと・・・」

ガチガチ頭人間を説得するには

「じゃあ、どうすりゃあいいかっていうと・・・」

「それは、宇宙っていう三次元に連れていくしかない。」

これが主人公の答えだった。

なんだ、飛躍しすぎて解決策にならないじゃないかと思った方もいるだろう。わたしも最初そう思った。が、このセリフは深い。

宇宙から見る地球の美しさは、ハイビジョンカメラで見たものとは全然違い、「絶対に自分の目で見ないとわからない」と宇宙飛行士たちが言うように、実際に経験したり体験することは想像したりイメージすることとは違う。それは、理論よりも勝るものだし、たとえ理論や理屈で説明できなくても絶対的であるという点で、ヌミノースともいえるものだと思う。

ユングは、ヌミノース経験は、非常に深い体験であり、単に記述しただけでは、その影響力を伝えれらないと述べている。(ヌミノースについては、ユング心理学の項目に書いた。)

「宇宙兄弟」に戻ろう。

宇宙飛行士選抜試験で課された問題は、「テレビ局に宛てて、ガチガチ頭のコメンテーターを納得させるような反論手紙を作成しろ」(とーなんの要約)だった。

数百人の応募者から勝ち残ってきた優秀な候補生たちが模範解答的な作文を作成する傍で主人公が出した結論は、「なにも提出しない」ことだった。つまり、ガチガチ頭になにも反論しないということだ。

「争わざるの理(ことわり)」だ!(別コラム参照)

応用編

宇宙レベルの話でなくても、恋愛をしたことがない人に恋愛の高揚感を伝えることは難しいし、夢分析を受けたことがない人がどんなにたくさんの本を読んでも、それは自分の夢の価値を実感することとは質が違う。催眠術を頭で理解したり、人がかかっているのを見ることと、催眠にかかった経験があることの違いもしかり。

なにごとも「百聞百見は一験にしかず(松下幸之助の言葉)」だと思えば、自分にとって絶対的に価値のあることを人が認めてくれなくても仕方がない。価値のあることほど、言葉では説明できないということもある。

あの日、夢が、落ちた。

勇気を、もう一度、打ち上げろ。

「宇宙兄弟」アニメ映画のキャッチコピー

夢の続きを、始めよう。

「宇宙兄弟」実写映画のキャッチコピー

以下は、このコラムを書いていて見つけた記事をついでに紹介。

【付録】なぜ宇宙をめざすのか:宇宙関係者たちの声

宇宙飛行にはリスクも伴うし、莫大なお金がかかる。「宇宙予算を福祉に」などの声が宇宙開発大国の米国でも根強い状況だ。それでも人類が宇宙に向かう理由は何だろうか。

「ナショナルジオグラフィックマガジン」2010年5月14日より

以下、「なぜ宇宙に行くのだろう」と宇宙関係者に話を聞いて回った記者が集めた答えの抜粋。

生命の起源は宇宙にある。自分がどこから来てどこに行くのか、という答えは宇宙に行かないと見つからないと思う。

国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」プログラムマネージャーの長谷川義幸氏

あの山の向こうに何があるか。そうやって人類は新大陸を発見してきた。生身の人間が見るという体験は、無人探査機と全く違う。そして行けば必ず新しい発見がある。好奇心がなくなったら人類の進歩は止まると思うなぁ。

発言者不明

向井千秋氏は、日本人宇宙飛行士がまだ誰もいないとき、「面白そう!」という好奇心を最大のモチベーションに応募して、宇宙飛行士になってしまったそうだ。そんな向井氏の心に残る言葉を見つけたので、別記事に書いた。

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