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こころの声を聴く

リニューアル前のサイトのトップページをなつかしんでくださる方がいらっしゃったので、ここに復活掲載させていただきます。

旧サイトのトップページで使っていたこの写真は、スイス、チューリヒ、Kusnachtのユング研究所のすぐ近くにあるToblerという川沿いの森です。アウトドア派にはほど遠い、インドア派のわたしですが、ここにはよく立ち寄り、その度に特別な感覚を覚えては、神聖な気分にさえなったものです。その頃、週に二回の分析を受け、深層心理学の世界にどっぷりと浸っていたせいか、「こころの声に耳をかたむけてみませんか」というキャッチフレーズも自然に出てきて、長い間、ずっと使っていました。

ところが、今のわたしには、この言葉が気恥ずかしくて使えないのです。

当時、こころの声に耳をかたむけていたから自信を持ってこれが言えたのか、あるいは、若さゆえの臆面のなさだったのか、その両方だったのか。

とにかく、やっとサイトをリニューアルして、この、今の自分にマッチしないキャッチフレーズを削除したときには、気がラクになったのは確かです。

「こころの声に耳をかたむけてみませんか」を卒業したわけでも、否定しているわけでもありません。

将来、改めて、この言葉が自分にしっくりきて、堂々と使えるようになる日が来ればいいなと思います。

たとえば、修行を積んだ僧が「こころの声を聴きなさい」とおごそかに言ったら、その意味が伝わると思うのですが、今のわたしが言っても、軽々しかったり陳腐に聞こえるだけだろうということです。

ちなみに河合隼雄氏の著書の中にも、対談集ですが「こころの声を聴く」というのがあります。
さすがに、陳腐な響きがしません。

こころの声を聴く―河合隼雄対話集 (新潮文庫)

Tobler川沿いの森は、いわゆるパワースポットでもあるそうです。旧ユング研究所ご見学の機会があれば、ぜひ行ってみてください。
イメージ参考サイトです。
http://newinzurich.com/2013/05/walks-and-hikes-near-zurich-boulder-in-the-tobler-between-zumikon-and-kusnacht/

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